2021年に入ってからは期末のレポート提出に追われたり、海外大学のオンライン授業や企業主催のウェビナーを受けていました。大学院在籍中に色んなことにチャンレンジしようと思い、オーストリア・ウィーン大学とタイ・チュラロンコン大学の春期講習、MGMリゾーツのバーチャルインターンシップ、韓国・延世大学校の先生によるDX社会に関する対面授業など、欲張って様々なプログラムに応募した結果、授業に朝から夕方まで出席する毎日ですが、そのお陰で、収束する気配を見せない新型コロナウィルスに精神を振り回されることなく、コロナで内向きになりがちだった好奇心が刺激され、今まで以上に視野が広まった気分です。
上の写真は2月の雪の日に美山町を訪れた際に撮りました。美山町は京都市内より北へ車で70分程の集落。観光による地域活性化を図ることが目的の京都大学と地域DMOとのコラボプロジェクトの一貫でした。2月末でこちらの12ヶ月プロジェクトは一旦終わりましたが、サービス・観光業に関して講義を聞いたり書籍を読むだけでなく、アンケート調査を行ったり、地元の方々とブレストを行ったり、観光資源の収益性や経済効果を試算したりと、実際に手を動かすことで学びを実践へと応用し、地域支援に関われる貴重な機会でした。
ウィーン大学での講義では、MBA的な科目ではなく、リベラルアートやクリエイティブスピーキングに関して学びました。授業は少人数形式で、ある一枚の絵画や建築物の写真を見て、クラスの生徒と共に心の中で率直に感じた驚きや疑問を、時間をかけて可視化するといった内容でした。最初は全くうまくできず、自らの表現力の乏しさに落胆しましたが、毎日続けることで徐々に自分の中に存在する感性を説明できるようになったと思います。思いを言葉にする、といった作業って意外と難しいので、アートに興味のある方だけでなく、理系や経済、ビジネススクールの学生さんにもおすすめです。今後の研究や仕事の場で物事を自らの言葉で表現する際にきっと役立つはずです。

昨年までは現地ウィーンで行われていたこちらの講義、実際に渡航できなかったのが残念ですが、新型コロナウィルス収束後には授業で学んだ街中に残っているオットー・ワーグナーの近代建築やエゴン・シーレの絵画、クリムトの「ベートーベン・フリーズ」を見に行きたいと思います。

チュラロンコン大学の冬期講習は学問に特化した内容ではなく、タイ語や文化を学んだり、現地の学生と交流したりと、大学間のコミュニケーションに重視したプログラム。過去には京大生がバンコクを訪れていましたが、今年度はコロナの影響でオンラインでした。3週間に渡ってタイの先生や学生さんと日々接していると、どうしてタイがアジアをリードする観光立国なのかが見えてきたような気がします。美味しい食事とビーチだけでなく、タイ人の「マイペンライ」な気質、過去に一度もコロニアル化されることなく築き上げられた独自の風習や伝統工芸、自分とちがう人を排除するのではなく受け入れるダイバーシティな社会など、旅行者を魅力するヒトと文化的要素が豊富です。
MGMリゾーツのバーチャルインターンシップでは米国・ラスベガスの統合型リゾート(IR)におけるカジノや大型ホテル運営、顧客を継続的に魅了させるためのコンテンツづくり、IR施設の経済波及効果を、現地経営スタッフによるプレゼンやグループディスカッションを通じて理解し、大阪で進んでいるIR誘致がどのようなメリットをもたらすことができるのかの一面を見ることが出来ました。多額の初期投資やギャンブル中毒のおそれ、政治家の汚職問題など、マスコミを通じてマイナス面がハイライトされがちなIR誘致ですが、シンガポールやマカオのように官民が連携して基盤を組み立て、安心安全な対策を整備し、地元の理解と協力を得ることができれば、日本でもチャンスがあるはずです。