ご無沙汰してます、Wild81です!
9月のKBC Radioのテーマ「京大・京大MBA」に沿って、こちらのWEBでも今月は京大MBAに関する情報を発信させていただいております。今回はさきちゃんに便乗して「授業だけじゃない大学院の魅力」と題し、授業外のプロジェクト「美山観光経営プロジェクト」での活動内容を紹介させていただきます。
さきちゃんブログでは、熱川プロジェクトについて「授業だけじゃない大学院の魅力②」のお題でプロジェクト概要が丁寧に紹介されています。また、京都大学と美山の関わり合いについては、OZの「DMOとはなにか…」で丁寧に背景等やまとめられているので、興味ある方はぜひご覧ください。
美山経営観光プロジェクトとは?
京都大学と南丹市美山観光まちづくり協会(以下、美山DMO)が地域DMOを中心としたまちづくりを持続的な活動とするために、戦略策定、データの継続的な収集・分析、戦略評価システムの確立、これらを担う人材育成に関する協力協定を締結しております。本協力協定に基づき、展開されているのが「美山観光経営プロジェクト」です。
本プロジェクトは2019年度から行われており、OZキャプテンのもと複数の観光MBAメンバーが参加しております。今回のブログでは9月20・21日に行ったアンケート・フィールド調査等についてご紹介させていただきます。
参考 京都大学経営管理大学院経営研究センター×南丹市美山観光まちづくり協会@PRESS京都大学と美山の繋がり
プロジェクトの紹介前に、京都大学と美山の繋がりについても気になってので調べてみました。
なんと大正10年(1921年)まで遡ります。キーワードは”芦生研究林”。大学のホームーページでは、「京大は研究のための森を所有しており、その一つが、美山町にある芦生研究林です。研究および実地演習を目的として、旧知井村の九ヶ字共有林の一部に99年間の地上権を設定し、芦生演習林と称したことに始まります」と紹介されています。
また、芦生研究林は、学者の中井猛之進博士が「植物ヲ學ブモノハ一度ハ京大ノ芦生演習林ヲ見ルベシ」と評したのが有名らしく、「全面積(約4,200ha)の約半分は、地上権の設定以降、人手が加えられていない天然林であり、この中には森林の成立以降、大きな人為がほとんど加わっていない原生的な部分も含まれています」と紹介されています。
9月20・21日の参加メンバー
観光MBAメンバーはM1、M2、卒業生の合計7名が参加しました。経営者、サラリーマン、ホテル出身者、DMO経験者だけでなく、京大以外にも山口大学、神戸大学の先生たちも参加されていたので、非常にバラエティー豊かなメンバーで調査を行いました。
私は仕事等の都合でほとんど本プロジェクトに参加できていませんが、OZキャプテンのもと前川先生ゼミ同期のchikaraさん、お父さんが参画しているのに加え、DMOのことや観光戦略等について実践的に学べるチャンスだったので、本プロジェクトに参画させて貰っています。
活動内容①特産品調査
活動初日の20日は、OZと二人でに芦生原生林の麓で採れた葉わさびの新芽を醤油漬けにしたものを販売しました。山口大学の内田先生が生産組合の方々と一緒に開発を進めている商品で、販売価格の妥当性やブランディングの方向性を確認するために販売と合わせてアンケートを実施しました。
この調査を通じて、商品にストーリー性を持たせることやパッケージデザインの重要性だけでなく、生産者の方々との価格調整等の難しさと面白さを改めて学ぶことができました。50個用意した商品がたったの2時間で完売し、単なる規格物商品との違いを体感することもできました。


活動内容②フィールド調査
「調査等の合間に美山の観光資源を楽しんで欲しい」という神戸大学の先生のアドバイスもあり、特産品調査の後に最近美山で話題になっているCasa Miyamaという茅葺の宿を訪問してきました。生憎予約が埋まっていたために宿泊することはできなかったのですが、施設を内覧させていただくことができました。
とても素敵な施設なので、今度の調査ではぜひみんなと宿泊したいと思います。
活動内容③観光動態調査
2日目の21日は、かやぶきの里界隈で観光動態調査を行いました。観光客のた方々に対して訪問目的、満足度、属性等をヒアリングし、今後の観光戦略に活かすための動態調査です。
実際に聞き込みをする中でアンケート項目以外の観光客の方々の本音や意見をたくさん聞くことができました。最近ではGoogle等で簡単にアンケートができますが、このような聞き取り調査は対象者の関心を深掘りできるので、こういうアンケートの大切さを再認識できました。

授業だけじゃない大学院の魅力
大学院の授業では「マーケティング」が基礎科目であります。マーケティングの講義では、マーケティングの基礎的な概念である4Pやブランディング等を学びます。講義での学びがあったので、単なるアンケート調査に留まらず、観光客の本質的なニーズがどこにあるのか、効率的なプロモーション、集客にどうやって繋げるのか等も意識して調査に参加することができました。
こういったフィールド調査は、座学で学んだことを実践的に試す機会の場です。授業での学びをアウトプットできる貴重な場です。今回のタイトルである「授業だけじゃない大学院の魅力」の一つが、こういったプロジェクトでありフィールド調査だと思います。
また、今回の調査では、コロナになってから会えていなかった同期や観光MBAの後輩の皆さんに会うことが出来ました。調査時間以外はゆっくりお互いのバックグラウンド、観光MBAで学びたいこと、将来の夢などを語り合うことができましたので、たくさんの刺激をもらえました。
ゼミの先生である前川先生や神戸大学の先生からは研究調査に対する心構えやアウトプットを見据えた調査方法なども教えていただくことができました。
こういった仲間たちから貰える刺激も「授業だけじゃない大学院の魅了」の一つだと私は思います。
それでは、また!!