お盆休み中に新型コロナウイルスの濃厚接触者になってしまい、大好きな散歩にさえ十分に行けなくなってしまいました。ニュースや SNS では毎日コロナの話題ばかりですが、濃厚接触者としてやっていいこと、駄目なことを十分に理解していなかったので、もしかすると誰かの役に立つかもと思い、今回の体験についてまとめました。

突然の保健所からの連絡
この数ヶ月は出来る限り出歩かず、飲み会といえば zoom 飲みの日常でしたが、8月三連休の日曜夜にはお盆休みで帰省している知人らと久しぶりに河原町界隈で食事にでかけました。集まったのは6名、一杯目に「コロナ怖いねー、気をつけよう」って会話をしたのを覚えています。街中は思っていたよりも人も多く、夏休みを楽しむ人で賑わっていました。
その二日後、火曜の夕方に知人より LINE メッセージを受け取り、その数分後に保健所より電話がありました。日曜の食事会に参加した一人が新型コロナウイルス陽性だと判明したこと、そして私自身が濃厚接触者として14日間の検疫期間を過ごさなければいけないこと、そして PCR検査を受けてほしい、といった内容の会話でした。新型コロナウイルス感染が陽性であった場合には、発症後14日間程度が感染可能期間、いわゆる人にうつしてしまう可能性のある期間と認識されています。更に過半数の患者は無症状なので、知らないうちにウイルスを広めてしまうリスクがあります。
保健所から伝えられたのは:
* 出歩かないようにしてほしい、
* 公共交通機関の利用は「絶対に」避けてほしい、
* 健康維持の為、散歩にでかけてもいいが、人がいない夜時に、
* 買い物に行くなら、人がいない時間帯にキャッシュレス決済で、
* もし発熱したり呼吸困難になったら救急車を呼んでも構わないが、同時にこちらに電話を:平日日中(075−746−7200)、夜間土日(075-222-3421)。
駐車場での PCR 検査
新型コロナウイルスに感染しているかを調べるために、PCR 検査を受けることになりました。インフルエンザの検査と同様に鼻から綿棒を挿入し鼻咽頭の粘液や細胞を採取です。混み合っているらしく四日後の土曜朝に予約。検査の場所は病院ではなく、押小路通にある京都市消防署の駐車場でした。3密を避け、オープンスペースで検査を行うためでしょう。
PCR検査の結果は翌日に電話で受けました。陰性であったので一安心しましたが、この検査は完全ではないそうなので、引き続き自己隔離をお願いされました。現在のPCR検査では、もし1万人の中に100人のコロナ感染者がいるとすると、30人を見逃す恐れがあるのに加え、99人の感染していない人を誤って陽性と判定する可能性があるそうです。

自宅隔離には飲食と読書
濃厚接触者としての初日は夜遅くになってから数日間分の食料をマスク着用で買い出しに行きました。納豆かツナ缶があれば何杯でもご飯が食べれるので、今回はシーチキンの缶詰パック、水分補給の為にポカリを数本、そして健康に為にほうれん草や豆腐、バナナを購入。しかし、これはでは3日で飽きてしまいます。結局、Uber Eats の固定配送手数料サービスに登録し、マルシン飯店の焼餃子(美味しい)や新京極コンケンのパッドタイ(めっちゃ美味しい)などのテイクアウトを試しました。

思うように動けずストレスがたまりますが、ずっと家にいるのは読書時間のチャンス。アマゾンの Kindle Unmited が2ヶ月99円のキャンペーン中だったので、こちらにも登録しました。期間終了後は月額980円。

これで実質、99円で自己隔離期間中、無制限のテイクアウト配達とオンライン書籍へのアクセスを確保できました。
新しい日常に期待
今年のはじめには、こんなことが起きるとは想像もできなかった想定外の新型コロナウイルス。今もなお不透明な要素が数多く、咳等の飛沫で感染してしまう、目に見えないウイルスを完全に防ぐのは相当困難です。今回、一緒に食事をした人との間でもどうして陽性と陰性のケースに別れたのかわかりません。半年前には COVID-19 は湿気や暑さに弱いので、ニュースでもきっと「6月になれば収束の目処が経つだろう」と言う人もいましたが、8月になっても引き続き感染者は増えています。

自粛ばかりでは経済活動が止まってしまうので、勿論、外で仕事もしなきゃいけないし、大学も対面授業を再開してほしいのですが、それが結果的にウイルスを拡散してしまうこともあるかもしれません。安心安全な日常生活には、出来る限り最新の正確な情報が必要です。しかし、ニュースや Twitter だけでは憶測を元にしたエビデンスの取れていない情報が報道、投稿されていることがあるので、注意を払って情報を見極めたほうが良いと思いました。
京都大学、山中教授のコロナウイルス情報発信サイトがおすすめです:
www.covid19-yamanaka.com/cont7/main.html
苦しい時期が続きますが、 Kindle Unlimited で伝染病の歴史に関する書籍を読んで学んだことは、新型コロナウイルス収束後は新しい日常が生まれるかもしれないということです。1347年の黒死病は中世ヨーロッパの人口の約3分の1の命を奪いましたが、その後にはルネサンスといわれる文芸や美術での動きが活発となった時期が訪れています。1918年のスパニッシュ風邪の後にはスペイン全国女性連合が設立され、フェミニズム運動が勢いを増しました。苦しい時期に人は生きることに対する価値を見直すことで、その後には従来の習慣から自由になり、新しい価値観が生まれる風潮があるのかもしれません。
普通のことを普通にできる日まで、Stay Healthy, Stay Safe